飲み会が増える季節になると、
なぜか決まって増える話題があります。
そう、お金と投資の話です。
- 最近、相場いいよね
- NISAどうしてる?
- 株でちょっと増えてさ
投資に興味を持つ人が増え、
最近の相場も比較的好調。
さらにアルコールが入ると、口は一気に軽くなります。
しかし、ここで一度立ち止まってほしい。
投資の話しは、基本的に他人にしない方がいい。
これは冷たい態度でも、意地悪でもありません。
心理学的にも、資産形成的にも、かなり合理的な選択です。
なぜ人は投資の話をしたくなるのか
まず大前提として、
投資の話をしたくなる心理自体はとても自然です。
承認欲求が刺激される
投資でうまくいっていると、人は無意識にこう感じます。
- 自分の判断は正しかった
- 自分は少し賢い
- 誰かに認めてほしい
特に相場が良い局面では、
成功が「実力」に見えやすい。
この状態で飲み会に行けば、
脳内ではほぼ自慢スイッチがONになります。
投資が「共通話題」になりつつある
新NISA、米国株、インデックス投資。
最近は投資がかなり一般化しました。
その結果、
「投資の話=安全な雑談」
という空気が生まれています。
しかしここに、
大きな落とし穴があります。
投資の話が一気に危険になる瞬間
投資の話が問題になるのは、
相場がいいときに、調子よく語ってしまうことです。
危険①:結果論で評価される
投資の成果は、努力よりも
タイミングと相場に左右されます。
それでも時間が経つと、こう言われがちです。
- あのとき勧めてくれたよね
- うまくいくって言ってたよね
相場が下がった瞬間、
あなたの話は「雑談」から
責任を伴うアドバイスに変わります。
危険②:人間関係に見えない歪みが生まれる
お金は、人の自尊心と直結します。
- 自分はやっていない → 劣等感
- 自分は損している → 嫉妬
- タイミングが違った → 逆恨み
投資の話は、
本人が思っている以上に
周囲の感情を刺激します。
一度生まれた感情の歪みは、
元に戻りません。
危険③:自分の投資判断までブレ始める
これは見落とされがちですが、
かなり重要なポイントです。
投資の話をすると、
人は無意識にこうなります。
- 自分の判断を正当化したくなる
- 弱気な判断を取りづらくなる
- 間違いを認めにくくなる
つまり、
他人に話した瞬間から、自分の投資が他人の目に縛られる。
長期投資において、
これは致命的なノイズです。
「教えてあげたい」は本当に善意なのか
飲み会でよくあるのが、こんな一言。
「まだ投資やってないの?
今はチャンスだよ」
一見すると親切。
しかし心理学的には、
- 善意
- 承認欲求
- 優越感
が混ざり合った、
かなり危うい感情です。
相手が失敗したとき、
- あなたは責任を取れない
- 相手は損失を抱える
- 関係性だけが壊れる
これは、
誰も得をしない構図です。
投資の話をしていい例外はあるのか
完全NGではありません。
ただし条件はかなり厳しい。
- 利害関係がない
- 感情的に依存しない
- 判断は本人が100%責任を持つ
- 相場が悪くなっても関係が変わらない
正直、この条件を満たす相手はほとんどいません。
だから原則は、
話さない方が安全です。
お金が増えている人ほど投資の話をしない理由
実際、資産が増えている人ほど、
投資の話を驚くほどしません。
理由はシンプルです。
- 得がない
- リスクしかない
- 集中力が削がれる
投資は、
語るものではなく
淡々と続けるもの。
静かにやって、
静かに増やす。
これが一番、再現性が高い。
まとめ|口が軽くなる季節ほど、黙っておく
- 飲み会が増える
- 投資に興味を持つ人が増える
- 相場が良くて話したくなる
この3点セットが揃う時期こそ、
一番しゃべってはいけないタイミングです。
投資の話は、
信頼を深めるより
壊す確率の方が高い。
資産形成で本当に大切なのは、
知識よりも
余計なノイズを遮断すること。
だから今日の結論は、これです。
投資の話しは、他人にするな。
黙って続けた人だけが、最後に残る。
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