こんにちは、30代で資産2,000万円以上を築いた節約投資家のCOBARUです。
今回は「積立投資はやっているけど、そろそろ高配当株にも挑戦してみたい!」という方に向けて、失敗しない高配当株の選び方を、初心者にもわかりやすく解説します。
高配当株ってなに?投資信託との違いは?
高配当株とは、株価に対して比較的多くの配当金を出してくれる株のことです。
例えば、株価が10万円で配当金が5000円の企業Aと株価が40万円で配当金が10000円の企業Bを比べてみましょう。
B企業のほうがもらえる金額は大きいですが、
企業A 5000円(配当金)÷100000円(株価)×100%=5%(配当利回り)
企業B 10000円(配当金)÷400000円(株価)×100%=2.5%(配当利回り)
この場合、企業Aの配当利回りは5%、企業Bの配当利回りは2.5%のため、企業Aのほうが高配当ということがわかります。
もらえる配当金の額だけでなく、「株価に対してどれだけ配当をくれるか」=配当利回りが大事なんです。
投資信託の場合は毎月決まった日に決まった金額を積立投資するのが一般的ですが、
高配当株の場合は、株価が安くなった(配当利回りが高くなった)タイミングで投資することが大切です。
先ほどの企業Aの株価がもし8万円まで下がった場合
企業A 5000円(配当金)÷80000円(株価)×100%=6.25%(配当利回り)
もらえる配当金は変わりませんが配当利回りは上昇してお得になります。
また、複数の企業に分散する、投資信託と違い、1社ずつ選ぶため企業選びのセンスが必要になってきますので
高配当株はやや上級者向けの投資と言えるでしょう。
投資信託との違いをまとめるとこんな感じ。
項目 | 高配当株 | 投資信託(特につみたてNISAなど) |
---|---|---|
投資先 | 個別企業(例:トヨタ、KDDIなど) | 複数企業に分散(インデックス型が多い) |
配当金 | もらえる(企業によって額が異なる) | 基本的に配当は自動で再投資される(再投資型) |
値動き | 企業ごとにバラバラで大きく動くことも | 比較的なだらか(広く分散されてるから) |
手間・管理 | 自分で選んで買う必要あり | 自動積立OK、放置でもOK |
難易度 | ⭐️⭐️⭐️(やや上級) | ⭐️(初心者でも安心) |
まずは下記に当てはまる株をスクリーニング(抽出)
前項で高配当株はタイミングを見て投資することがわかっていただけたと思いますが、
私はだいたい下記の条件で探しています。英語3文字とか倍率なんか出されてわけわからんとなりそうですがしっかり説明するので安心してください。
指標 | チェックポイント |
---|---|
配当利回り | 3.5%以上 |
PER | 15倍以下(目安) |
PBR | 1倍未満(目安) |
配当性向 | 30〜50%の範囲 |
自己資本比率 | 30%以上、できれば50%以上 |
チェックポイントその①:PER・PBRって?
PER(株価収益率)ってなに?
カンタンに言うと、「この株、利益のわりに高い?安い?」を判断する数字。
PER = 株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)
「いや、計算式なんて出されてもよくわからん!」という方も多いと思います。
そこで、もっと身近な例で説明してみましょう。もしあなたがラーメン屋を買収するとしたら…(身近な買収とは…🤔)
-
A店:年間利益100万円、値段1000万円(PER=10倍)
-
B店:年間利益100万円、値段3000万円(PER=30倍)
どっちを買いますか?
たぶんA店ですよね。「同じ利益なのに安いから!」
つまり、PERが低い=お買い得な可能性がある
一般的には15倍以下が目安。でも業界によって違うので、同業他社と比較するのが大事!
PBR(株価純資産倍率)とは?
会社を“解体して資産だけ取り出したら、今の株価は高い?安い?”を見る数字。
PBR = 株価 ÷ 1株あたりの純資産
さっきのラーメン屋A店は後継者がいなくてたたむことになりました。株価の合計が1000万円だった場合。
その時、資産(土地代+建物代など)が1000万円で売れたらPBRは1になります。1000万円(株価の合計)÷1000万円(資産)=PBR1
もし土地代+建物代+厨房の設備代が2000万円で売れたら、PBRは0.5になります。1000万円(株価の合計)÷2000万円(資産)=PBR0.5
つまりPBRが1倍未満というのは、2000万円の価値があるものが今ならなんと1000万円買えちゃうというなんともオトクな状態ということですね。
チェックポイントその②:配当性向とは?
「会社の利益のうち、どれくらいを株主に還元してくれるのか?」の指標です。
利益が100億円、配当金が30億円なら配当性向は30%と表現されます。
配当性向が高すぎるどうなるでしょう?
例えば、利益が100億円、配当金が80億円(配当性向80%)の企業が、翌年には利益が50億円に減ってしまったとしたら……
残りの30億円分の配当金はどうやって支払うのでしょうか?現実的な方法として配当金を減らすという方法ですね。そうなると株を売る人が増えるので株価&配当の両方が下がるという目も当てられない状況になってしまいます。
減配しない企業を選ぶポイントとして、過去の暴落時にどうだったか調べるのも一つの手です。
コロナショック(2020年)やリーマンショック(2008〜09年)で減配しなかった企業は今後の暴落時にも配当を維持してくれる可能性は高いです。
低すぎる(10%とか)と株主還元に積極的ではない可能性あり
設備や人材に投資して更に利益上げるならいいけど無駄に内部留保している企業とかはあまり高配当投資向きではないかもですね。
そのため配当性向は30〜50%が適正と言われています。企業によっては配当金をどうするかというのを明示しているところもあるので参考にしましょう。
増配するよ!減配しないよ!配当性向◯%を目標にしているよなど記載がありますのでそういう企業は株主還元意識が高くてよきです!
チェックポイントその③:自己資本比率を見よ!
企業がどれだけ“自分のお金”で経営しているかを示す指標です。
つまり、「借金に頼らず、どのくらい自力でがんばってるか?」を見る数字です。
自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100%
自己資本比率が高いと不況時の減配リスクが下がり、投資家やお金を貸してくれる銀行から評価が高くなり経営が安定します。
そもそも「自己資本」ってなに?
-
自己資本 = 返さなくていいお金(株主からの出資+会社の儲けたお金)
-
総資産 = 会社が持っているすべての資産(現金、建物、在庫など)
つまり、借金に頼らず、自力で経営を成り立たせている企業、ということですね。
「じゃあ、借金のない企業が最強ってこと?」と思うかもしれませんが、実はそう単純でもありません。
借入をうまく活用して、より効率よく利益を出す企業もあります。大切なのは無理のない経営バランスです。
業種にもよりますが30%が一つの目安。50%以上あると安心というイメージです。
業種(セクター)はバランスよく
次は業種(セクター)にも意識を向けましょう。
TOPIXの構成銘柄を33の業種別や世界の代表的なセクター11種などがあります。
これらの業種(セクター)ごとに似たような株価の動きをすることがあるので、
偏りすぎると大きな損失につながる可能性があります。
例えば銀行などの金融系は政策金利に影響を受けます。
配当利回りが高いからと言って銀行系の株ばかり持っていると、
突然の利下げ(政策金利を下げること)で銀行株が全体的に大きく下がることがあります。
景気敏感株 vs ディフェンシブ銘柄
🍃ディフェンシブ銘柄(不景気でも強い)
業種 | 理由 |
---|---|
食品 | 飯は削れない |
インフラ | 電気・水道・ガス止められない |
通信 | スマホなしは生きづらい |
陸運 | 鉄道・バスはなくならない |
例えば不景気になってもスーパーは行きますが、スタバに行く頻度は減ると思いますし、
ディズニーデートが減って、イオンデートが増えるかもしれません。
🌊景気敏感株(景気で上下しやすい)
業種 | 傾向 |
---|---|
自動車 | 高額商品、金利や所得に左右される |
鉄鋼 | 建設・インフラ需要次第 |
金融 | 金利や景気と連動 |
半導体 | 世界の景気に敏感 |
中東情勢が不安定だと原油の価格が上がるなど、気になった企業が度の国で利益を上げているかなどもチェックできると良いでしょう。
バランスが大事!
高配当株に限らず、ポートフォリオはバランスが命です。
ディフェンシブ株:景気敏感株=7:3〜5:5くらいを目安に組み合わせると、リスクを抑えつつ安定したリターンが期待できますよ。利回りの高い企業の株を集めていたらと気づいたらほとんど景気敏感株だったということもありますので
ディフェンシブ銘柄を意識して取り入れていきましょう。
まとめ
📌 配当利回りは3.5%以上
📌 PER15以下、PBR1倍未満が目安
📌 配当性向は30〜50%くらい
📌 減配履歴がない企業は強い味方!
📌 自己資本比率は30%以上、できれば50%以上
📌業種(セクター)はバランス良く
📌 ディフェンシブと景気敏感もバランス良く
高配当株は、うまく活用すれば夢の不労所得を現実のものにしてくれる心強い味方です。
リスクをしっかり見極めながら、自分に合った企業を選んで投資ライフを楽しんでいきましょう!