金利ってなに?初心者にもわかりやすく解説【円安・利上げ・利下げ】

なんとなく分かるような分からないような「金利」、アメリカが利下げするかもしれない、日本が実質的な利上げをした。
日米の金利差が原因で円安になっているなど「金利」に関する様々なニュースが日々入ってきています。

金利を知ることでニュースの理解度があがり、円安やインフレなどの原因がわかりますのでぜひ最後までご覧いただけると幸いです。

金利とは?

金融広報中央委員会によると金利とは

※https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yogo/k/kinri.html

とのことです!!

 

ざっくりいうとお金を借りるときにかかる「手数料」です。
一番身近なところだと銀行にお金を預けているともらえる「利息」があります。
なぜ銀行にお金を預けると利息がもらえるのでしょうか?

私達がお金を銀行に預けると銀行は預かったお金の一部を別の人に貸します。
お金を貸すときに少し色を付けて返してねと約束して貸した金額にプラスして少しお金をもらいます。
プラスしてもらったお金を今度は銀行から私達に利息という形で支払われます。
この一連の流れが私達がお金を預けているだけで利息がもらえる仕組みです。

金利はどうやって決まるの?

2024年4月現在、大手銀行の利息は年率0.001%程度、ネット銀行で0.1〜0.2%程度となっています。
100万円を1年間預けた場合、大手銀行では10円程度、ネット銀行では1000〜2000円の利息がもらえます。
このように利息というのは銀行によって変わってきます。
大手銀行とネット銀行の金利が大きく違うのは「実店舗」があるかどうかです。

上記のように銀行はお金を貸して得られた利益から「経費」を引いて残ったお金の一部を利息にしています。
実店舗があるということは建物の賃借料、電気代、そこで働く人たちの給料などが経費としてかかります。
実店舗を持たないネット銀行のほうがかかる経費が少ないため利息を多く支払えるというイメージです。

また、金利の基準となっているのが日銀(日本銀行)が決める「政策金利」です。
政策金利をものすごくざっくりいうと「国にお金を貸したときにもらえる利息」です。

利上げする、利下げするというのはこの政策金利を上げるのか下げるのかということになります。

日本でお金を貸すとき返ってくる可能性一番高いのは誰でしょうか?
お金持ちの親戚でしょうか?ニートの知り合いでしょうか?一流の大企業でしょうか?

答えは日本という国そのものです。
金利というのは信用度が高い(返してくれる可能性が高い)人ほど金利は低くなります。
反対に信用度が低い(返してくれる可能性が低い)人ほど金利は高くなります。

あなたが100万円もっていて
日本という信用できる人(国)に貸して1年後に101万円にして返してくれるとき
収入がなくギャンブル好きで知り合いに同じ条件でお金を貸せますか?

同じ条件だったら信用できる日本に貸しますよね。
この知り合いには「貸さない」か「110万円にして返して」など国より悪い条件で貸すと思います。
このように一番信用できる日本という国がいくら利息を付けて返してくれるかを基準にして、誰にどんな条件でお金を貸すかが決まってきます。

金利の影響

金利はインフレと景気に大きな影響を与えます。
金利が上がる(利上げ)と
企業であればお金がかかる設備投資や新たに人を雇うということが減ります。
設備投資をしなければ生産性は上がりませんし、人を増やさないと生産活動や営業活動による売上の増加は見込めません。
個人であれば家や車などのローンを組んで買い物をすることに躊躇するでしょう。
ものが売れなくなるのでものの価格が上がるインフレが抑制され、景気は減速します。

反対に金利が下がる(利下げ)と
お金を借りやすくなるので企業活動が活発化して景気が良くなるといわれており、通貨安(円安)になりやすくなります。

例えば
ニホン銀行・アメリカ銀行があり、ともに利息が年利5%だとします。100万円預けると両銀行とも1年後には105万円になります。これならどっちに預けても変わらないですね。
ここでニホン銀行が利下げをして利息を年利1%にした場合、1年後には101万円にしかならないので、アメリカ銀行のほうに預けたほうがお得ということでアメリカ銀行に預けようとします。
ここで一つ問題がアメリカ銀行では「円」ではなく「ドル」でしか預けることができません。
仕方ないので持っている「円」を「ドル」に変えてアメリカ銀行に預けました。
みんなが一斉に「円」を「ドル」に変えてしまったので円の価値が下がり(円安)、人気のドルの価値が上がり(ドル高)現在のような円安ドル高という状況になります。また、貿易赤字は赤字分を支払うために円をドルに変えていますし、積立投資で人気のS&P500やオールカントリーも円をドルに変えて購入しているため円安の原因の一つとなっています。

このように金利というのは私達の日常に大きく関わってくるため、政策金利の決定権をもつ日銀の植田総裁の発言に各国が注目しているわけです。
円安なんだから金利あげればいいじゃん!となりそうですが金利をあげると景気が減速してしまい、30年間苦しんだデフレにまた逆戻りしてしまうため、景気とインフレのバランスを様々な統計データを見ながら日銀が政策金利を決めているというわけです。

利上げ:貸す側が有利 インフレ抑制→景気減速
利下げ:借りる側が有利 インフレ進行→景気回復

まとめ

  • 「金利」とはお金を借りるときにかかる手数料
  • 金利は政策金利によって決まる
  • 利上げ・利下げすることで景気とインフレのバランスを取っている

最後までご覧いただきありがとうございました。少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

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