「買うなら、価値が下がらないモノを選びたい」
そんな時代に注目されているのが**リセールバリュー(Resale Value)**です。
同じ10万円を使っても、
・数年後に5万円で売れるモノと、
・数年後にほとんど価値がなくなるモノ、
では実質的な“支出”が大きく変わります。
この記事では、リセールバリューの意味・仕組み・高い商品に共通する特徴を、心理学と経済の視点からわかりやすく解説します。
💡 リセールバリューとは?簡単に言うと「再販したときの価値」
リセールバリューとは、
**「一度買ったモノを中古市場で売るときに、どれだけの値段がつくか」**という再販価値のこと。
たとえば──
- 購入価格:30万円
- 数年後に中古で売却:20万円
この場合のリセールバリューは「約66%」です。
リセールバリューが高いほど、
「買っても損しにくい」「使った期間分だけ得をした」と考えることができます。
📊 リセールバリューが注目される背景
近年、リセールバリューという概念が注目されているのは、次の3つの理由があります。
✅ 1. モノの価値が“所有”から“循環”へ
SDGs・サステナビリティの意識が高まり、
「長く使う」「次の人につなぐ」という価値観が広がりました。
モノを買って捨てる時代から、“使って売る”時代へと変化しています。
✅ 2. SNS・フリマアプリの普及
メルカリやラクマの登場で、誰でも簡単に中古市場に参加できるようになりました。
「売れるかどうか」が商品選びの基準に加わり、
リセールバリューが“実用的な投資指標”になったのです。
✅ 3. インフレ・物価上昇への防御策
物価が上がる中、「価値の減らないモノを持つ」ことが一種の資産防衛になります。
ブランドバッグ、腕時計、車などがその代表例です。
💰 リセールバリューが高いモノの特徴
リセールバリューが高い商品には、明確な共通点があります。
| 特徴 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 希少性がある | 生産数・流通量が限られている | 限定スニーカー、コラボモデル |
| ブランド力が高い | 世界的に価値が安定している | Rolex、Louis Vuitton |
| 機能・品質が優れている | 長く使える、壊れにくい | Apple製品、トヨタ車 |
| 時代に左右されにくい | 流行ではなく“定番”デザイン | Levi’s、CHANEL、Patagonia |
| メンテナンスが容易 | 中古でも状態を保ちやすい | 高品質な革製品、機械式時計 |
つまり、「みんなが欲しいと思い続けるもの」「長く使えるもの」は、
リセールバリューが落ちにくいのです。
🚘 分野別:リセールバリューが高い商品たち
🚗 自動車:トヨタ・レクサス・スズキは強い
日本車の中では、トヨタ・レクサス・スズキのリセールバリューが高水準。
特にランドクルーザーやハイエースなど、海外需要が強いモデルは数年経っても値落ちしにくいです。
💬 ポイント:
「海外輸出需要がある車=中古でも世界中で欲しがる人がいる」
💻 ガジェット:Apple製品の安定感
iPhone・MacBook・iPadは、中古でも人気が高く、
発売から2~3年経っても高値で取引されます。
デザインが大きく変わらず、サポートが長い点も安心材料です。
💬 Appleの特徴は「所有する満足感 × 売っても価値が残る」という“ブランド二刀流”。
⌚ 時計:ロレックスは「買って増える」資産
ロレックスは、リセールどころか価格上昇型の資産といわれます。
人気モデルは定価より高く売れることも珍しくありません。
逆に、ノーブランド時計は数年で価値がほぼゼロになるケースも。
👜 ファッション・ブランド品
ルイ・ヴィトン、シャネル、エルメスなどは安定した需要があり、
中古市場でも値下がりしにくいブランド。
一方で、トレンドブランドは流行が去ると一気に価格が落ちます。
🏠 住宅・不動産
最近では、住宅にも「リセールバリュー」という考え方が広がっています。
駅近・築浅・人気エリアの物件は、数年後に売却しても損失が少ない。
「資産になる家」を選ぶ時代が来ています。
🧩 行動経済学で見る「人がリセールバリューを意識する理由」
行動経済学の観点から見ると、リセールバリューを重視する心理には次の2つが関係しています。
1️⃣ 損失回避バイアス
人は「得する喜び」よりも「損する痛み」を強く感じる傾向があります。
つまり、「買って損したくない」という心理が、リセール重視の行動を促すのです。
2️⃣ 所有効果(エンダウメント効果)
一度手に入れたものを、実際より高く評価する心理。
このため、「高く売れる」と思うモノを選びがちになります。
結果的に“リセールの高い商品”が選ばれやすくなるのです。
🧠 リセールを意識した買い方3ステップ
Step1:中古市場の価格を調べる
買う前に「メルカリ」「ヤフオク」「ラクマ」で同商品の中古価格をチェック。
リセール率をざっくり把握できます。
Step2:ブランド・人気度・型番を確認
たとえば家電や時計なら「型番指定」で検索。
人気モデルほど中古でも価格が安定しています。
Step3:状態をキープする
箱・付属品・保証書などを残しておくと、再販時の価格が大幅アップ。
日常的なメンテナンスが“資産価値”を守ります。
💬 「好きなもの」×「価値が残るもの」を選ぶ時代
リセールバリューを意識することは、
単なる節約ではなく「自分の価値観を知る」行為でもあります。
- どんなモノを長く使いたいか
- どんなブランドに信頼を感じるか
- どんな支出が“後悔しないお金の使い方”なのか
これを考えることで、「買う力」よりも「選ぶ力」が磨かれていきます。
🌱 まとめ|リセールバリューは“未来の自分への保険”
リセールバリューの高いモノを選ぶことは、
浪費ではなく「資産形成の一部」です。
買う前に「これは将来いくらで売れるだろう?」と考えるだけで、
お金の使い方がぐっと賢くなります。
💬 リセールを意識する人ほど、モノを大切にする。
それは同時に、自分の暮らしと時間を大切にしているということです。
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